医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > 新規マクロライド系抗菌剤「T-4288」の有効性、安全性確認-富山化学

新規マクロライド系抗菌剤「T-4288」の有効性、安全性確認-富山化学

読了時間:約 1分6秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2016年05月30日 PM12:00

市中肺炎患者対象の第2相試験で

富士フイルムグループである富山化学工業株式会社は5月26日、市中肺炎患者を対象とした「」(一般名:)の国内臨床第2相試験において、有効性および安全性を確認したと発表した。

T-4288は、米国のCempra社が創製した新規マクロライド系抗菌薬。既販品のマクロライド耐性の肺炎球菌、マイコプラズマに対し強い抗菌活性を示すとともに、比較的高い免疫調整作用(抗炎症作用)を有する薬剤で、米国ではCempra社が4月に細菌性の市中肺炎の適応で、米国食品医薬品局(FDA)に新薬承認申請を行った。

富山化学は2013年5月に、Cempra社と「T-4288」の日本における開発、製造及び販売の独占的権利に関するライセンス契約を締結。臨床第1相試験を経て、昨年1月から臨床第2相試験を開始した。

重大な副作用認められず、第3相試験へ

第2相試験においては、市中肺炎患者を対象に、経口で5日間反復投与した「T-4288」のQD群(初日に800mgを1回投与し、2日目から5日目は400mgを1日1回投与する群)及びBID群(初日に400mgを2回投与し、2日目から5日目は400mgを1日1回投与する群)の有効性と安全性を検討した。

その結果、「T-4288」投与群のITT集団における有効率はQD群が77.3%(44症例中34症例)、BID群が72.7%(44症例中32症例)。また、PPS集団における有効率はQD群が85.0%(40症例中34症例)、BID群が77.5(40症例中31症例)で、臨床上問題となる重大な副作用は認められなかったとしている。

今後、この結果を踏まえて臨床第3相試験の準備を進めると、同社は述べている。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • 遺伝子治療レンメルディ、小児の異染性白質ジストロフィーでFDA承認-協和キリン
  • 発作性夜間ヘモグロビン尿症、補体(C5)阻害剤と併用投与する薬剤「ボイデヤ(R)」の国内初の承認を取得-アレクシオンファーマ
  • 多発性嚢胞腎、iPS病態モデルから見出した治療薬候補の前期P2試験開始-CiRAほか
  • 男性型脱毛症(AGA)治療薬、デュタステリド錠0.5mgZA「トーワ」発売-東和薬品
  • イブグリース、既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎で承認-リリー