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偏頭痛治療に「光」、緑色の光で痛みが約20%軽減

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2016年05月28日 AM10:00

「緑色の光」で偏頭痛が軽減

偏頭痛の痛みを緩和する治療に、文字通り「光」が見えた。米ボストンの研究で、偏頭痛患者69人にさまざまな色の光を当てた結果、青色の光では頭痛が悪化したのに対し、狭スペクトルの弱い緑色の光を当てると、光過敏性が有意に軽減することがわかった。一部の症例では、この緑色の光により偏頭痛の痛みも約20%軽減することが明らかにされた。


画像提供HealthDay

研究グループによると、偏頭痛に悩む人は世界人口の15%弱を占め、症状として羞明と呼ばれる光に対する過敏性がみられることが多い。研究著者である米ベス・イスラエル・ディーコネス医療センター(ボストン)のRami Burstein氏は、「羞明は痛みそのものに比べれば身体機能への影響は少ないが、光に耐えられないことで生活に支障が出ることがある。偏頭痛発作の80%以上は光過敏性に関連して悪化するため、患者の多くは暗所を求めて仕事、家族、日常生活から離れることになる」と説明している。

2人の専門家が、今回の治療法の特徴についてコメントしている。

米ノースウェル・ヘルス頭痛センター(ニューヨーク州グレートネック)のNoah Rosen氏は、「Burstein氏の研究は、新たに有益な治療への道を開く可能性があり、さらに研究を進める必要があることを示唆するものだ。光療法は一部の皮膚疾患や季節性情動障害[SAD]などの疾患には既に使用され、成功している」と話す。

米レノックス・ヒル病院(ニューヨーク市)の神経内科医Gayatri Devi氏によると、「一部の患者に光療法が奏効したことから、視床(眼などの感覚器官と脳の大脳皮質などの間に存在する脳の“中継局”)が偏頭痛に関連する羞明を増幅する領域であることが示される」という。

Burstein氏は現在、狭帯域の緑色の光を低強度で発光する低価格の電球や、緑色の光以外を遮断できるサングラスの開発に取り組んでいる。Rosen氏は、今後も研究を重ねる必要があると強調し、「この治療法はほぼ安全だと思われるが、費用や利便性の問題、さらに定期的な使用により症状を緩和できるのかという疑問がある」と述べている。この知見は「Brain」に5月17日オンライン掲載された。(HealthDay News 2016年5月17日)

▼外部リンク
Giving the ‘Green Light’ to Migraine Relief

HealthDay
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