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米国における感染症による死亡原因、第1位はC型肝炎

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2016年05月16日 AM10:00

米国でC型肝炎が感染症による死亡原因の第1位に

米国では2014年、C型肝炎に関連する死亡者数が最高記録に達したと保健当局が報告した。あらゆる感染症のなかで最も死亡者の多いウイルスとなったという。


画像提供HealthDay

米国疾病管理予防センター()の予備データによると、2014年のC型肝炎関連の死亡者数は1万9,659件だった。CDC国立HIV/・ウイルス性肝炎・STD・結核予防センターのJonathan Mermin氏は、「予防も治癒も可能な疾患で、なぜこれほど多くの米国人が死亡しているのか。C型肝炎の検査が、高コレステロール血症や大腸がんの検査と同じように日常的なものとなれば、多くの人が長く健康に生きられるはずだ」と指摘する。

C型肝炎を治療せずにいると、肝がんをはじめとする命にかかわる疾患のリスクが高まるほか、知らずに他人に感染させてしまう可能性もある。新たなCDCの調査では、2013年のC型肝炎関連の死亡者数は、HIVや結核を含む他の60種類の感染症による死亡者数の合計を上回ったことが判明した。この統計は死亡証明書に基づくものであり、C型肝炎は過少報告されることが多いため、実際の数字はもっと高い可能性もあるという。

C型肝炎の症例はベビーブーム世代(1945~1965年生まれ)に多くみられる。CDCによると、注射や輸血などの医療処置が現在ほど安全でなかった時代に感染した人が多いという。この世代の感染者は、感染に気づかないまま長年過ごしていることも多いと考えられる。

一方、CDCの予備データからは、注射薬物の使用者の間にも新たな感染の波が示唆されている。このような「急性」症例は2010年から2倍以上に増え、2014年には2,194例が報告されている。この新たな症例は主に、米国中西部・東部の農村地や郊外に住み、注射薬物の使用歴のある白人の若者にみられる。

「C型肝炎は目立った症状がほとんどないため、新たな症例数は報告よりもはるかに多い可能性が高い」と、CDCウイルス性肝炎部門のJohn Ward氏は述べ、「今すぐに対策をとる必要がある」と付け加えている。

米国では約350万人がC型肝炎に感染しており、約半数は感染を自覚していない。CDCおよび米国予防医療作業部会(USPSTF)によると、1945~1965年に生まれた人は、1回はC型肝炎の検査を受けることが推奨されている。幸い、治療薬の進歩により、感染がわかれば多くは2~3カ月で治癒できるという。

今回の報告は「Clinical Infectious Diseases」オンライン版に5月4日掲載された。(HealthDay News 2016年5月4日)

▼外部リンク
Hepatitis C Now Leading Infectious Disease Killer in U.S.

HealthDay
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