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5年生存率16.6%の悪性黒色腫、ニボルマブによる治療で3分の1が生存

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2016年04月28日 AM10:00

ニボルマブで進行メラノーマ患者の生存期間が延長する

がん治療薬ニボルマブ(商品名:)による治療開始から5年後の時点で、進行メラノーマ()患者の3分の1が生存していることが報告された。


画像提供HealthDay

本研究は同薬の製造元であるBristol-Myers Squibb社の支援により実施され、米ニューオーリンズで開催された米国がん学会(AACR)年次集会で発表された。なお、学会発表された研究は査読を受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなす必要がある。

研究を率いた米ジョンズ・ホプキンス大学医学部(ボルチモア)教授のSuzanne Topalian氏によると、オプジーボは進行したメラノーマ、、腎がんに有効であるだけでなく、その効果に持続性があることが示されており、2014年に進行メラノーマの治療薬として米国食品医薬品局()に承認されている。

米国立がん研究所(NCI)のデータによると、2005~2011年に進行メラノーマと診断された患者の5年生存率はわずか16.6%。しかし今回、2008年に107人を対象に開始された研究の追跡結果から、オプジーボの効果が長期間持続することが明らかにされた。

opalian氏らが2014年に発表した論文では、投薬中止後も一部の患者に持続的な反応が認められ、治療開始から1年後の時点で生存率は65%弱だった。48カ月後に生存率は35%まで下がっていたが、その比率は60カ月後も維持されていることがわかったという。

今回の報告では、同薬と別のメラノーマ治療薬イピリムマブ(商品名:)の比較も行っている。ヤーボイを投与した患者の約21%は10年間生存していた。オプジーボとヤーボイを併用した場合の生存率は50%を超えるというが、併用により副作用が生じる可能性があるため、臨床試験で適切な併用方法が検討されている。オプジーボには正常組織の炎症などの副作用はあるが、早期治療が可能だという。いずれの薬剤もリスクとベネフィットのバランスは良好だとTopalian氏は述べている。

オプジーボはPD-1という分子を遮断することにより、がんに対する免疫反応のブレーキを解除する作用をもつ。Topalian氏はこの薬がメラノーマ治療のブレイクスルーになると考えているが、非常に高額であるのが難点となる。「腫瘍学の最終目標は治癒だが、この種の治療により、がんを長期間共存できる管理可能な慢性疾患に変化させることもできるかもしれない」と同氏は説明している。(HealthDay News 2016年4月18日)

▼外部リンク
Drug Seems to Extend Survival for Advanced Melanoma Patients

HealthDay
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