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ビッグデータにより業務効率の改善を目指すクラウドサービス「teamplay」を発売-シーメンス

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2016年04月15日 AM06:00

全世界から収集される医用情報を基に、病院経営の最適化をサポート

シーメンスヘルスケア株式会社は4月12日、世界中で導入されているシーメンスの画像診断装置から得られる情報のビッグデータを基に、医療施設の業務効率改善に貢献する情報を提供するクラウドサービス「teamplay」(チームプレイ)の販売を開始すると発表した。


画像はリリースより

医療環境が変動する中、今後ますます戦略的な病院経営が求められており、その方向性を判断するためにはさまざまな情報を包括的に分析し把握することが必要になる。teamplayは、全世界から収集される医用情報を基に、分析結果などのフィードバックを行うことで、医療施設のさらなる改善や取り組みをサポートするという。

ワンクリックで施設の線量情報管理や装置の利用状況を分析可能

teamplayでは、線量情報管理として、装置、検査部位ごと等の線量情報をワンクリックでリアルタイムにモニタリングすることができる。また、これまでの線量管理ソフトでは自施設のデータ管理に限られていたが、teamplayはそれに加えて、目標値との比較分析を始め、ビッグデータの解析による自施設の線量と地域の他施設の目標値との比較や、国のガイドラインとの比較検討なども簡単な操作で可視化することが可能という。これにより線量の目標値を超過した検査の分析を容易に行えるため、明確な改善を検討することができるとしている。

また、これまでの検査管理はRIS(放射線情報端末)や手書きの台帳を使用し、検査数の統計や画像診断装置種別情報などに限られていたが、teamplayでは、撮影した画像情報から自動的に装置や業務フローのパフォーマンス状況をモニタリングすることが可能。期間や時間当たりの検査数などの基本統計情報に加え、装置や検査部位、操作者ごとの検査数や検査間隔時間等をリアルタイムに表示可能なため、利用状況を客観的に把握することができる。こうしたビッグデータの活用により、エリアや規模、機能などが同じ施設との検査数や検査内容などの比較が可能となり、検査ワークフローを数値で評価することによって、これまで頻繁に行うことが難しかった運用効率の見直しにも役立つという。

さらに、放射線の線量情報の結果から画質と被ばくのバランスを考慮し、プロトコルの見直しを行うことも可能。施設にとって有用と認められたプロトコルを、リモートで全ての装置に適用することができるので、操作者の経験による検査のばらつきを抑え、施設内の検査の標準化を実現するという。将来的には、ビッグデータを活用し施設に最適なプロトコルの提案などが行えるよう開発を進めていくとしている。

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