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男性の低身長は教育・職業・収入の低下に、女性の過体重は低収入・困窮につながる?

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2016年03月22日 AM10:00

男性の低身長、女性の過体重は人生の不利になる可能性

人生において優位に立つには、背の低い男性と太めの女性は不利であると、英国の研究グループが報告している。低身長の遺伝子をもつ男性は、身長が3インチ(約7.6cm)高い男性に比べて世帯年収が2,100ドル少なく、女性の場合、体重が14ポンド(約6.4kg)重いと世帯年収が2,100ドル少ないことが判明したという。


画像提供HealthDay

研究を率いた英エクセター大学人類遺伝学教授のTimothy Frayling氏は、「過体重と低身長は、それ自体が何らかの形で転帰不良を引き起こしている」とし、社会に根づいた偏見が原因ではないかと話す。「文化的に十分な期待を得られないことが、自己イメージの低下や抑うつをもたらし、人生の成否にも影響している可能性がある。あるいは、体型を重視する世界で雇用者の差別を受けているとも考えられる」と、著者らは推測している。

この知見は遺伝学に基づいて身長と体重の影響を調べたものだが、「遺伝子で運命が決まるわけではなく、過体重や低身長でも成功している人はたくさんいる」とFrayling氏は指摘している。米レノックス・ヒル病院(ニューヨーク市)のSuzanne Steinbaum氏もこれに同意し、「持って生まれたものが足かせになるとは捉えないでほしい」と述べる一方、外見が無意識の偏見を誘発することもあると説明している。

今回の研究では、英国のバイオバンクのデータを用いて40~70歳の成人12万人を対象に、身長と体重に影響する遺伝子を分析。さらに、対象者の報告から人生に関する情報を分析し、社会経済的状況の評価項目として、就学期間、教育水準、職階、世帯年収、タウンゼントの貧困指数の5つに着目した。

その結果、低身長は教育・職業・収入の低下につながり、特に男性で顕著だった。同様に、過体重は低収入と困窮をもたらしたが、この関連は女性のみに認められた。

 米イェール大学予防研究センター長のDavid Katz氏は、この知見を受けて、「これは観察研究だが、生まれる前から存在する遺伝子マーカーを用いて社会経済的評価を予測しており、その結果は単なる関連に留まらない可能性がある」と述べている。しかし、教育水準や収入の差異をもたらしている直接の原因は偏見であり、身長や体重から人間の価値をはかることはできないと付け加えている。

この報告は「」3月8日号に掲載された。(HealthDay News 2016年3月8日)

▼外部リンク
Short Men, Heavy Women at Lifelong Disadvantage?

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