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ショッキングな警告ラベル、禁煙の鍵を握る脳領域を活性化

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2016年03月08日 AM10:00

タバコの生々しい画像警告が脳の「禁煙中枢」に作用

タバコのパッケージの警告ラベルに掲載されるショッキングな画像により、禁煙の鍵を握る脳領域が活性化することが、新たな研究で示された。


画像提供HealthDay

研究上席著者である米国の非営利団体Truth Initiative(ワシントンD.C.)のRaymond Niaura氏は、「この研究を生かせば、喫煙の害に関する事実を伝えるだけでなく、喫煙者の思考・行動を禁煙に向かわせるきっかけともなる効果的な警告ラベルを作製することが可能であり、各規制機関はそれを実施すべきである。タバコは依然として米国で予防可能な死亡原因の筆頭であり、警告ラベルの有効性を示す研究が増えていることから、政策決定が活発になっている」と述べている。

今回の研究では、若年の喫煙者19人の脳スキャンを実施。スキャン中に、タバコの警告ラベルに表示された生々しい画像と、そうでない画像を見せた。たとえば、ある画像は、歯がぼろぼろで下唇には腫瘍のある口腔内の写真であった。この画像には、「警告:タバコはがんの原因となります」という文が添えられていた。

生々しい画像をみると、脳の扁桃体および内側前頭前野と呼ばれる領域の活性化が誘発されることがわかった。この領域は、感情、意思決定、記憶に関わる領域だと研究グループは説明している。

筆頭共著者の1人で、米ジョージタウン大学医療センターおよびTruth Initiativeの認知神経科学者であるAdama Green氏は、「扁桃体は、特に恐怖感や嫌悪感などの感情面への強い刺激に反応する。感情に強い衝撃を受ける経験は、われわれの意思決定に影響を及ぼす」と述べている。この研究は、「Addictive Behaviors Reports」オンライン版に2月13日掲載された。

「今回の研究結果は、タバコの生々しい警告を見てどのように思い、感じるかを被験者に報告してもらった先行研究の結果を裏づけるものである」と、同じく筆頭共著者の1人である米ジョージタウン大学ロンバルディ総合がんセンター腫瘍学助教授のDarren Mays氏は述べ、この研究はそうした警告に対する反応の根底にある生物学的因子への理解を助けるものであり、警告が行動を変える動機として作用する機序を知るうえで役立つものだと付け加えている。(HealthDay News 2016年2月26日)

▼外部リンク
Graphic Cigarette Warnings May Target Brain’s ‘Quit Centers’

HealthDay
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