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指関節が“ポキポキ”鳴る理由、放射線科医らが解明

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2015年12月14日 AM10:00

指の関節が鳴るメカニズム、超音波で解明

指の関節がポキポキ鳴る理由を、放射線科医らが明らかにした。


画像提供HealthDay

研究を率いた米カリフォルニア大学デイビス校ヘルスシステム放射線医学教授のRobert Boutin氏によると、指を鳴らすとき、関節内では気泡が形成され、それにより超音波画像では「関節内で花火が破裂するような」明るい閃光がみえるという。しかし、関節の音がこの泡のはじける音なのか、それとも泡が形成される音なのかについては、これまで見解が一致していなかった。

今回の研究では、超音波画像と音声をあわせて確認した結果、「どのケースでも、閃光がみえる前に音が聞こえた。関節の音は、泡がはじける音ではなく、泡が形成される音である」とBoutin氏は述べている。音が聞こえてから閃光がみえるまでの間隔はわずか10ミリ秒という。

この知見は、11月29日~12月4日に米シカゴで開催された北米放射線医学学会(RSNA)年次集会で発表された。学会発表された研究は、査読を受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。

Boutin氏によれば、25~50%の人が普段から習慣的に指を鳴らしているという。研究チームは、18~63歳の被験者40人に計400回、指を鳴らしてもらった。うち30人は普段から指を鳴らしており、10人は指を鳴らさない人だった。指を伸ばすことにより62回の関節音が発生し、音が鳴るとき、ほぼ全例で気泡が形成されることによる明るい閃光がみられたという。

「関節音については以前からいくつかの説があり、相当の議論がされてきたが、われわれは、音と閃光が関節内の気泡による圧力の動的変化に関連するものだと確信している」とBoutin氏は話す。

米マサチューセッツ総合病院(ボストン)のWilliam Palmer氏によると、この気泡は関節の潤滑液に溶け込んでいる気体から生成されるものだという。指を伸ばすことで陰圧が生じるために、泡が生じる。たくさんの微小な気泡が一気に融合して1つの大きな泡となることで音が発生すると、Boutin氏は説明している。

さらに、整形外科医による診察の結果、被験者らが指関節を鳴らしたことによる有害な影響はないとみられ、鳴らさない人に比較して腫れや握力の低下は認められなかった。また、指を鳴らした後は関節の可動域が著明に増加する傾向がみられ、「指を鳴らすと気分がよいのはそのためだと考えられる。これは関節液に溶け込んだ気体による張力が軽減された感覚だ」と、Boutin氏は指摘している。しかし、長期的な害や便益については別の方法で検討する必要があるという。(HealthDay News 2015年12月1日)

▼外部リンク
Cracking Knuckles Sets Off ‘Fireworks’ on Ultrasound

HealthDay
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