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貼り付け型の研究用ウェアラブル生体センサ「ヘルスパッチ MD」を発売-オムロン

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2015年11月09日 PM12:15

米バイタル・コネクト社と日本市場における販売契約を締結

ヘルスケア株式会社は11月5日、胸部に貼り付けて使用するウェアラブル生体センサ、ワイヤレス心電送信機「ヘルスパッチ(R) MD」を11月20日より研究機関向けに発売することを発表した。同製品は、ウェアラブル生体センサの開発を行う米国のVital Connect()社が製造したもので、オムロン ヘルスケアは同製品の日本市場における販売契約を締結したという。


画像はリリースより

厚生労働省発表の「人口動態統計の概況」によると、2013年の死因別死亡総数のうち、高血圧性を除く心疾患の死亡数は19万6,723人で、死因別死亡者数全体の15.5%を占めている。その中で、不整脈および伝導障害は2万8,676人で、心疾患全体の14.6%を占めているという。

不整脈は心臓の拍動に異常がある状態だが、胸の痛みや動悸を感じても一過性であることが多い。よって、病院に行った時には発作症状はおさまっており、心電図検査を行っても異常が出ないこともあるため、不安を抱えたままでいる人も少なくない。心疾患の早期発見・治療のためには、発作時の心電図を記録することが重要になり、家庭で長期間記録を続けることが有用となる。

心電図や心拍数を継続測定、データはBluetooth通信で転送

今回発売する「」は、胸部に貼り付けて使用するワイヤレス心電送信機で、心電図や心拍数などの生体情報を測定するもの。測定は、センサモジュールを使い捨てタイプのパッチに挿入し、胸部に貼り付けて行う。パッチは、粘着剤の異なる「Active」と「Gentle」の2種類を用意。使用する患者の状態や活動状況に応じて使い分けることが可能だという。

また、バッテリーは最大で連続96時間使用可能で、見つけにくい不整脈を日常生活中に継続して記録することができる。重さは約11gと軽量のコンパクトサイズのため、装着しても身体への負担は少なく、装着時にも目立たないという。

さらに、測定データはBluetooth通信によってスマートフォンなどの中継機に送信し、専用のソフトウェアで確認することが可能。将来的には、心疾患の早期発見や退院後の患者の容態確認などに活用可能なソフトウェアへの発展を検討しているという。

なお販売は、同社の医療機器販売会社であるオムロン ヘルスケアマーケティング株式会社を通じて行うとしている。

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