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デジタルX線撮影システムを搭載した検診車向けの医用画像転送サービスを開始-日立メディコ

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2015年10月26日 PM03:00

モバイル通信網を活用し、検診車で撮影した画像を健診施設へ転送

株式会社日立メディコは10月21日、胃部や胸部のデジタルX線撮影システムを搭載した検診車を使用している健診施設向けに、株式会社日立製作所のM2Mシステムを利用した「検診車向け医用画像転送サービス」を、10月22日から日本国内で提供すると発表した。


画像はリリースより

これまで、検診車で撮影したデジタルX線画像は、まずDVDやUSBなどの外部メディアに保存した後、健診施設でデータの読み込みを行うなどの作業が発生している。これでは外部メディアを健診施設に持ち帰るまでに時間を要する上、外部メディアの紛失による情報漏えいリスクがある。このようなリスクを低減させるため、近年ではデータ容量が大きく重要情報を含む医用画像を、検診車から健診施設へと効率的に転送、保管できるネットワークシステムが求められていた。

そこで日立メディコは、日立独自の高速ファイル転送技術「Hitachi WAN Optimizer」を搭載したゲートウェイを活用し、X線撮影システムで撮影した医用画像を検診車からクラウドへ自動で高速転送し、健診施設で即座に利用可能なサービスの提供を開始するという。

保管作業の効率向上に加え、情報漏えいリスクを低減

同サービスを活用することによって、検診車内でデジタルX線画像を外部メディアに保存したり、健診施設で外部メディアを読み込むなどの作業が不要になる上、施設の事務所などの指定先に撮影した画像を自動で転送できるため、画像保管作業の効率向上が可能。また、検診車で撮影した画像が転送されるため、健診施設ですぐに読影を開始することができ、依頼元である企業や団体へ検診結果を早期に報告できるようになると期待される。

検診車で撮影したデジタルX線画像は、Hitachi WAN Optimizer搭載のゲートウェイを活用するとともに、ゲートウェイとクラウド間のモバイル通信網には暗号化通信方式であるIPsec通信を採用することで、安定的かつセキュアに日立のクラウドに送信された後、健診施設の事務所などへ転送される。

なお、同サービスは、既存の検診車にもPCおよびゲートウェイなどを設置することで導入可能。検診車とクラウド間のモバイル通信料を含んだクラウドサービスは定額制としているため、転送量にかかわらず定額でサービスを利用できるとしている。

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