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喘息治療薬「レルベア100エリプタ」、COPD治療薬として日本での一部変更承認申請予定と発表-GSK

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2015年10月07日 PM01:30

米Theravance社と共にsJNDAを行う意向

英国のグラクソ・スミスクライン社()は9月24日、米国のTheravance社と共に、2016年第1四半期に「(R) 100エリプタ(R)」(一般名:フルチカゾンフランカルボン酸エステル(FF)/ビランテロールトリフェニル酢酸塩(VI))を慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療薬として、日本において医薬品製造販売承認事項一部変更承認申請(sJNDA)を行う意向であることを発表した。

レルベア エリプタ(FF/VI)は、米国を含むいくつかの国において「Breo(R) Ellipta(R)」として承認を取得している。また、日本においてFF/VIは2013年9月、成人における喘息治療薬として厚生労働省の承認を取得。(COPD)の適応については承認を取得していない。

今回発表された意向は、有効性・安全性を検討するために追加で実施された第3相試験(200820試験)の結果に基づき決定した。この200820試験は、過去に実施されたFF/VIの第3相臨床開発プログラムでは日本人COPD患者グループにおける有効性データが十分ではなかったため、日本人COPD患者におけるFF/VIの追加データを配合成分であるVIとの比較により得るためにデザインされたものだという。

VI 25μgの患者と比較して、統計学的に有意な肺機能の改善を確認

同試験は12週間の前期第3相、多施設共同、無作為化、可逆性の有無による層別化割付、二重盲検、並行群間試験。中等症から重症のCOPD患者を対象に、肺機能の改善(FEV1トラフ値)を指標としてFF/VI 100/25μg 1日1回投与におけるFF100μgの上乗せ効果を、VI25μg 1日1回投与との比較により評価した。参加する患者は、スクリーニング前12か月以内に全身性/経口ステロイド及び/又は抗菌薬及び/又は入院による治療を必要とするCOPDの増悪が1回以上あり、無作為割付け来院時直前の7日間のうち5日間以上のCOPDの症状が、症状スコア(息切れ、咳、痰、サルブタモールの吸入が必要な夜間覚醒)の合計で4点以上であることが条件とされた。

この試験では、FF/VI 100/25μg群とVI 25μg群に1:1の比率で無作為に参加者を割り付け。すべての治療群で1日1回、ドライパウダー吸入器であるエリプタを使用して薬剤を吸入した。試験は11か国で実施され、日本からの参加者の占める割合は全体の23%(1,620名中370名)だったという。

その結果、FF/VI 100/25μgの投与を受けた患者はVI 25μgの投与を受けた患者と比較して、投与12週目において統計学的に有意な肺機能の改善を示した。 最も多かった有害事象は、鼻咽頭炎(VI群6%、FF/VI群6%)、COPDの増悪(VI群4%、FF/VI群2%)、頭痛(VI群2%、FF/VI群4%)だった。 注目すべき有害事象としての肺炎は、VI群、FF/VI群ともにそれぞれ7例認められたという。

なお、同試験の結果は、論文や学会等で発表する予定だとしている。

▼関連リンク
グラクソ・スミスクライン株式会社 プレスリリース

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