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つわり治療に関するガイドラインを11年ぶりに更新-米国産科婦人科学会

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2015年09月01日 AM10:00

重いつわりは我慢せずに治療したほうがよい―ACOGがガイドライン更新

米国産科婦人科学会(ACOG)は、11年ぶりに悪阻()治療に関するガイドラインを更新した。マイナーチェンジされた新ガイドラインでは、持続的な重い吐き気や嘔吐の第一治療として、ビタミンB6と抗ヒスタミン薬ドキシラミン(国内未承認)の併用を推奨している。一方、よく用いられているオンダンセトロン(商品名:ゾフラン)については、先天性欠損症との関連が示唆されたことを理由に推奨を控える方針を示している。


画像提供HealthDay

ガイドラインの共著者の1人であるAaron Caughey氏は、「吐き気や嘔吐にどのように対処するかは、患者が医師との話し合いの中で個別に決めることだ」と述べ、クラッカーなどの単炭水化物の軽食を頻繁に摂る、吐き気を誘発する匂いを避けるなど、薬剤を用いない対処法も多数あると指摘している。

このガイドラインはACOG発行の「Obstetrics & Gynecology」オンライン版に8月19日掲載され、印刷版にも掲載予定。

Caughey氏らは、つわりとその治療に関する数十年分の科学的データをレビューした。その結果、妊娠女性の約半数に吐き気と嘔吐の両方があり、25%には吐き気だけがみられるという。この症状が次の妊娠でも再度みられる確率は15~81%と幅がある。しかしほとんどの場合、つわりが妊婦や胎児に危険をもたらすことはなく、入院が必要となるのは3%以下だという。つわりの原因は完全にはわかっていない。

同氏らは、吐き気や嘔吐の治療を受けるかどうか、またいつ受けるかは、各個人の症状の感じ方によって決定すべきだとしている。別の専門家もこれに同意し、「重い脱水状態になる前に症状をコントロールするほうがよい」と述べている。また、つわりと別の原因による吐き気や嘔吐を区別し、異なるアプローチを用いる必要があると同ガイドラインでは付け加えている。

薬に頼る前に別の方法でつわりに対処したい場合、いくつかの「民間療法」(例えばショウガ入りの飲料、クッキーなど)も有用な選択肢であり、自分でビタミンB6を摂取してみることも有効だとCaughey 氏らは話している。

1960年代につわりの「特効薬」と謳われ、多数の先天性欠損症を引き起こしたサリドマイドの記憶から、妊娠中に薬を飲むことを躊躇する女性もいるが、症状が重い場合は我慢する必要はない。安全な薬剤があることを知り、危険な状態まで耐えることがないようにすることが重要だと、専門家は述べている。(HealthDay News 8月19日)

▼外部リンク
Women Don’t Have to Suffer Through Severe Morning Sickness, Experts Say

HealthDay
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