医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > 2015年のがん罹患数、死亡数予測情報の公開を発表-国がん

2015年のがん罹患数、死亡数予測情報の公開を発表-国がん

読了時間:約 1分9秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2015年05月01日 PM04:30

昨年よりもがん罹患数は約10万例増加

国立がん研究センターは4月28日、同センターのがん対策情報センターが、2015年に新たにがんと診断される数(罹患数)と死亡数の予測を算出し、がん情報の総合サイト「がん情報サービス」で公開した。


画像はリリースより

予測がん罹患数は、982,100例(男性560,300例、女性421,800例)で、2014年予測値より約10万例増加。これは、高齢化とがん登録精度の向上が要因と予想される。

また部位別罹患数では、、前立腺がんの罹患が増加し、男性では前立腺が最多。がん登録の精度向上と前立腺がんのPSA検診の普及が要因と考えられるとしている。その他では、肺、胃、乳がんの罹患数が多かった。

死亡数は約4千人増加、順位変動は昨年と同様の傾向

死亡数に関しては、370,900人(男性219,200人、女性15,1700人)で、2014年の予測値より約4千人増加で大きな変化は見られなかった。部位別死亡数予測では、全体では大腸の順位が上がったが、男女別での順位変動はなく2014年と同様の傾向だったという。

罹患においては、地域がん登録による2011年の推計が、死亡数においては人口動態統計による2013年の実測値が、それぞれ過去の実測値の最新統計として公開されている。国や地域の確実ながん対策のためには、実測値と将来予測の両方のデータを見る必要があり、同センターでは2014年から罹患数、死亡数の予測を算出し公開している。この短期予測を活用することで、がん対策の目標設定、評価を行うことに役立つという。

また、予測値はこれまでの傾向が続いた場合を前提に算出するため、後に公開される当該年の実測値と突き合わせることにより、がん対策でどれだけの罹患、死亡を減らせたかの評価、分析を行うことも可能になるとしている。

▼外部リンク
国立がん研究センター プレスリリース

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医療

  • 小児COVID-19、罹患後症状の発生率やリスク要因を明らかに-NCGMほか
  • CDK4/6阻害薬と顎骨壊死との関連を解明、医療ビッグデータで-岐阜薬科大ほか
  • 急性骨髄性白血病の正確な予後予測につながる遺伝子異常を発見-京大ほか
  • うつ病患者、「超低周波変動・超微弱磁場環境治療」で抑うつ症状が改善-名大
  • 食後インスリン分泌に「野菜を噛んで食べること」が影響する機序解明-早大ほか