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根治切除不能な悪性黒色腫を効能・効果とするBRAF阻害剤「ゼルボラフ」を発売-中外製薬

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2015年02月27日 PM02:15

第一三共グループのPlexxikon社が創製

中外製薬株式会社は2月25日、BRAF阻害剤の「(R)錠240mg」(一般名:)について、2月26日より販売を開始すると発表した。同剤は、「BRAF遺伝子変異を有する根治切除不能な悪性黒色腫」を効能・効果として、2014年12月26日に製造販売承認を取得し、今年2月24日に薬価基準に収載されていた。


画像はニュースリリースより

同剤は、第一三共グループのPlexxikon社が創製したがんの増殖に関連するBRAF蛋白の変異型を選択的に阻害する低分子の経口BRAFキナーゼ阻害剤。米国では2011年、欧州では2012年に、成人におけるBRAFV600遺伝子変異を有する治癒切除不能または転移性悪性黒色腫に対する治療薬として承認されている。

個別化医療によって、患者毎に適切な治療法の選択が可能に

日本国内では、悪性黒色腫の全ステージの新規年間罹患数は1,300~1,400人と報告されており、その数は年々増加の傾向にある。このうち、約30~40%の患者にBRAF遺伝子の変異が認められているという。

ゼルボラフは、バイオマーカーや診断薬を用いて、効果が見込める患者に適切な薬剤を選択する個別化医療に基づいた薬剤。同剤を悪性度の高い「BRAF遺伝子変異を有する根治切除不能な悪性黒色腫」の患者の治療に使用するには、・ダイアグノスティックス株式会社が販売する、BRAF遺伝子変異検出キット「コバス(R)BRAF V600変異検出キット」にて、BRAF遺伝子変異の有無を判定することが必要となる。同キットは2015年2月1日より保険適応となっている。

同社は、同剤が予後不良でアンメット・メディカルニーズの高い「BRAF 遺伝子変異を有する根治切除不能な悪性黒色腫」に対する新たな治療選択肢として、患者の治療に最大限に貢献することを期待していると述べている。

▼外部リンク
中外製薬株式会社 ニュースリリース

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