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岡山大 がんを効率的に標的にする技術を開発

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2014年10月09日 PM02:15

水溶性を高めたパクリタキセルをリポソームに効率よく封入

岡山大学は9月30日、糖を付加することで水溶性を高めたがん治療薬「」を、脂質二重膜リポソームへ効率良く封入する技術を世界で初めて開発したと発表した。このリポソーム表面に、がん細胞を認識する抗体を付加し、担がんマウスモデルに投与したところ、正常細胞には影響が少なく、がん細胞に高い細胞毒性を発揮することが確認されたという。


画像はプレスリリースより

この研究結果は、同大大学院自然科学研究科 ナノバイオシステム分子設計学研究室の妹尾昌治教授、岡山理科大学理学部の濱田博喜教授と塩水港精糖株式会社の共同研究によるもの。研究成果は米科学誌「PLoS One」に9月29日付で公開されている。

副作用を抑制、がん細胞への集積効果を高める新DDSとして期待

パクリタキセルは、種々のがん治療において標準薬として広く使用されているが、難溶性であり、水への溶解度も低いため製剤化が難しく、用いる溶剤に起因した種々の副作用が知られている。また、(DDS)で、広く使用されているリポソームへの封入も同様の理由から実用化に至っていない。

水溶性を高めたパクリタキセル誘導体を効率よくリポソームに封入し、がん細胞を特異的に認識する抗体を結合させる技術は、副作用を抑制しつつ、がん細胞への集積効果を高めることのできる新たなDDSとして期待される。さらに、高い制がん効果が動物モデルで確認できたことから、臨床での応用が進めば、これまで抗がん剤の効果が不十分だったがん患者であっても、治療効果の増強が大いに期待できるとしている。

▼外部リンク
岡山大学 プレスリリース

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