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ワイツマン研究所 人工甘味料で糖尿病のリスクが高まる可能性と発表

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2014年09月26日 AM07:00

人工甘味料の摂取で耐糖能異常が

イスラエル・ワイツマン研究所の免疫学者、エラン・エリナブ博士らは9月17日、ノンカロリーの人工甘味料の摂取で耐糖能異常および代謝性疾患の進行を早める可能性があると発表した。


画像はプレスリリースより

同時に人工甘味料の摂取により、代謝にかかわる腸内細菌の数の不均衡をもたらし、ある種の細菌が2型糖尿病に関係していることがわかったという。この研究結果は英科学誌「ネイチャー」誌オンライン版に9月17付で掲載されている。

実験では、マウスに人工甘味料を混ぜた水を摂取させて耐糖能の変化を調べた。その結果、水や砂糖水を摂取したマウスと比べると、人工甘味料水を摂取したマウスに耐糖能異常が発生。マウスや人工甘味料の種類、用量を変えても結果は同じだったという。

腸内細菌の変化で血糖値が上昇

研究者らは、腸内細菌叢が耐糖能異常に関与しているという仮説を立てた。細菌は人工甘味料のような新しい物質を食餌と認識し、反応した可能性がある。腸内細菌を分析すると、耐糖能異常のマウスで糖質の消化にかかわる細菌が増殖していることが判明。人工甘味料がマウスの腸内細菌を変化させて、糖尿病のリスク要因である血糖値を高めることが明らかになったとしている。

次に、ヒトへの影響を調べ、栄養と微生物に関した過去最大の臨床試験結果を収集している「パーソナライズド・ニュートリション・プロジェクト」によるデータと比較。すると人工甘味料の摂取と肥満の兆候、血糖値の上昇、マウスで影響を受けた同種類の腸内細菌との間に関連性が見つかったという。

その後、糖尿病にかかっていない被験者を対象に、人工甘味料の摂取とさまざまな代謝の値との関係を調べた。その結果、定期的に人工甘味料が入った食品を摂取している人の腸内微生物叢の組成は、摂取していない人の組成とは異なり、甘味料とグルコース不耐性になりやすいことが判明したとしている。(太田みほ)

▼外部リンク
Artificial sweeteners induce glucose intolerance by altering the gut microbiota
Gut Bacteria, Artificial Sweeteners and Glucose Intolerance

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