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テサモレリン、HIV患者の肝脂肪も低減-JAMA誌

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2014年08月04日 PM01:00

肝脂肪の治療有効性、平均で−2.9%

米ハーバード大学とマサチューセッツ総合病院の研究チームが行った二重盲検RCTの結果、HIV患者における内臓脂肪の低減に効果があるとされているテサモレリン(成長ホルモン放出因子類縁体)は、肝脂肪も中程度に低減させることが明らかになったと発表した。この研究結果は7月23日、米国医師会雑誌(:Journal of the American Medical Association)電子版に掲載された。


画像はwikiメディアより引用

HIV患者における内臓脂肪症は、代謝調節異常や異所性脂肪蓄積に関連する。テサモレリンは、内臓脂肪の低減に効果があるとされているが、肝脂肪に対する効果については明らかにされていなかった。

2時間後血糖については有意差を得られず

同研究チームは、抗レトロウイルス療法を受け、腹部脂肪蓄積を有するHIV患者50名を6か月間のテサモレリン2mg投与群(28名)とプラセボ群(22名)に分け、二重盲検ランダム化比較試験(治験登録番号:NCT01263717)を行った。最初の被験者登録は2011年1月10日、最後の被験者の投与期間終了は2013年9月6日である。

同試験の結果、内臓脂肪組織の減少については、テサモレリン群は平均値で-34cm2(95%CI:-53~-15cm2)、プラセボ群は平均8cm2(95%CI:-14~30cm2)、治療有効性は平均-42cm2(95%CI:-71~-14cm2)となった。

肝脂肪(脂質と水分の比)については、テサモレリン群は平均-2.0%(IQR:-6.4~0.1%)、プラセボ群は0.9%(IQR:-0.6~3.7%)、治療有効性の平均は-2.9%となった(P=0.003)。

投与開始2週間後の空腹時血糖は、テサモレリン群は平均9mg/dL(95%CI:5~13 mg/dL)、プラセボ群は平均2mg/dL(95%CI:-3~8mg/dL)、治療有効性は平均7mg/dL(95%CI:1~14mg/dL)となった(P=0.03)。

ただし、投与開始6ヵ月後の空腹時血糖は、テサモレリン群は平均4mg/dL(95%CI:-2~10mg/dL)、プラセボ群は平均2mg/dL(95%CI:-4~7mg/dL)、治療有効性は平均2mg/dL(95%CI:-6~10mg/dL)となった(P=0.72)。

また、2時間後血糖については有意差を得られず、テサモレリン群は平均-1mg/dL(95%CI:-18~15mg/dL)、プラセボ群は平均-8mg/dL(95%CI:-24~8mg/dL)、治療有効性は平均7mg/dL(95%CI:-16~29mg/dL)となった(P=0.53)。

以上の結果から、テサモレリンによる肝脂肪の低減が示唆されたとしながらも、さらに長期間の投与による試験の必要性を指摘している。(本田 基)

▼外部リンク
Effect of Tesamorelin on Visceral Fat and Liver Fat in HIV-Infected Patients With Abdominal Fat Accumulation

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