医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > アンジェスMG 虚血性疾患治療薬「コラテジェン」で次世代製品の開発に着手

アンジェスMG 虚血性疾患治療薬「コラテジェン」で次世代製品の開発に着手

読了時間:約 1分10秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2014年07月17日 AM06:00

機能を高めた次世代品の評価研究を開始

アンジェスMG株式会社は7月11日、同社の主力開発品である虚血性疾患治療剤「(R)」について、機能を大幅に高めた次世代製品の開発に着手したことを明らかにした。


この画像はイメージです

これは、現在開発中のコラテジェンが上市された後を見据え、さらなる取り組みをスタートさせたもの。コラテジェンは、血管再生やリンパ管再生などの作用を持つ肝細胞増殖因子(HGF)遺伝子からなる遺伝子治療用医薬品。アンジェスMGが設立以来開発を手がけてきたもので、2014年第3四半期中に、重症虚血肢を対象としたグローバル第3相臨床試験として患者への投与を開始する予定となっている。

重症虚血肢以外では、原発性リンパ浮腫を対象に、第1/2相臨床試験を世界に先駆け、日本国内で実施している。

2015年末までに正式な採用技術を決定

同剤は、HGF遺伝子を含んだプラスミドDNAを患部に直接注射し投与する。そのDNAが細胞内に取り込まれることで、作用を発揮するという仕組みだ。

現行品では、この細胞内への取り込み(細胞導入)を高める技術を採用していないが、次世代品では、細胞導入効率を飛躍的に向上させる技術を併用する方針だという。近年の世界的に進む安全性の高い細胞導入技術開発を背景に、複数の候補技術のうち1つに着目し、それを評価する試験を開始させたそうだ。今後、他の候補技術についても試験を実施し、2015年末までには、正式に採用技術を決定する予定としている。

同社は、この技術を用い細胞導入の効率を高めることで、より少量の薬剤で現在と同等あるいはそれ以上の効果を発揮することができると期待できるとしている。実現すれば、投与による患者負担を軽減できるほか、事業面でコラテジェンの収益性向上も望めるとし、積極的な開発を進めていく予定だ。(紫音 裕)

▼外部リンク
アンジェスMG株式会社 ニュースリリース

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • 全身型重症筋無力症治療薬ヒフデュラ配合皮下注を発売-アルジェニクス
  • バビースモ、網膜色素線条P3試験で主要評価項目達成-中外
  • 婦人科疾患の診断や不妊治療に有用な免疫検査パネルを発売-シスメックスほか
  • 新型コロナの次世代 mRNA ワクチン「コスタイベ筋注用」、国内第Ⅲ相試験で既存オミクロン株対応2価ワクチンに対する優越性検証を達成-Meiji Seika ファルマ
  • SGLT2阻害薬、糖尿病関連腎臓病の進行を抑える新たな仕組みを発見-岡山大ほか