医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > NCNPと名大 マーモセットの社会的知性を明らかに

NCNPと名大 マーモセットの社会的知性を明らかに

読了時間:約 1分20秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2014年05月30日 PM02:00

高い他者認知能力をもつことが明らかに

独立行政法人国立精神・神経医療研究センター(NCNP)と名古屋大学は5月21日、新世界ザルの一種である小型の「マーモセット」が高い他者認知能力をもつことを明らかにしたと発表した。


画像はプレスリリースより

この研究成果は、NCNP神経研究所微細構造部の一戸紀孝部長と名古屋大学大学院情報科学研究科の川合伸幸准教授らの研究グループによるもので、イギリスの科学誌「Biology Letters」オンライン版に掲載された。

人間社会の維持で欠かせないのが、互いに協力し合い、利益を与え合う「」という関係性であり、人間以外の多くの霊長類でもその関係性はみとめられている。しかしこれまで、霊長類が自分と他の個体との関係が互恵的かどうかに敏感であることは知られていたが、自分と関係のない第三者同士が互恵的であるかどうかを判断できるかは不明だった。

やり取りを拒否した人物からの受け取りを避け

研究グループは、4頭のマーモセットに2人の人物がお互いに食べ物をやり取りする演技と、一方は食べ物を与えるがもう一方は拒否する演技を見せ、その後、マーモセットがどちらの人物が差し出した食べ物を受け取るかを調べた。

その結果、お互いに食べ物をやり取り交換する演技を見た後は2人の人物から同じ割合で食べ物を受け取ったのに対し、一方が拒否する演技を見た後はやり取りを拒否した人物からの食べ物の受け取りを拒否する傾向が見られたという。

プレスリリースでは

今回の研究結果は、ロジカルな能力や記憶能力に優れていても、他者の感情を察するなどの他者認知能力や社会的知性に問題をもつ自閉症や発達障害の脳機能解明に、マーモセットが貢献できる可能性を示しています。(プレスリリースより引用)

と述べられている。(小林 周)

▼外部リンク

独立行政法人国立精神・神経医療研究センター プレスリリース
http://www.ncnp.go.jp/press/press_release140521.html

名古屋大学 プレスリリース
http://www.nagoya-u.ac.jp/about-nu/public-relations/research

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医療

  • 自閉スペクトラム症児の言語発達に関わる脳の特徴の可視化に成功-金沢大
  • 過敏性腸症候群、アンジオテンシンII受容体拮抗薬により慢性炎症を改善-名大
  • 電子タバコの使用で禁煙成功確率が1/3に低下-国がん
  • クローン病・急性GVHD対象、羊膜間葉系幹細胞の医師主導治験開始-兵庫医大病院ら
  • 実験動物を使用しない新規皮膚感作性物質試験法をOECDが認証-東北大