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米イーライリリー「necitumumab」 第3相試験で全生存期間の改善を記録

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2014年05月29日 AM06:05

化学療法レジメンの併用で有益性確認

米イーライリリー・アンド・カンパニーは現地時間の5月14日、同社が開発中のnecitumumab(IMC−11F8)について、4期の扁平上皮非小細胞肺がんのファーストライン治療における過去最大規模の第3相試験において、全生存期間の改善という有意な結果を得たと発表した。


画像はwikiメディアより引用 Author : Nephron

進行した扁平上皮非小細胞肺がんの治療法はきわめて限られており、高いアンメットメディカルニーズが存在する。その背景には、扁平上皮がんを有する患者には合併症がある場合が多いことや、非扁平上皮非小細胞肺がんと異なり、治療法選択に有用なバイオマーカーが確認されていないことなどがある。

necitumumabの第3相試験「SQUIRE試験」では、4期の進行扁平上皮非小細胞肺がんの化学療法未治療患者1,093人を対象に、ファーストライン治療としてnecitumumabをゲムシタビン+シスプラチンに併用投与。すると、全生存期間において統計的に有意な改善が認められたという。+化学療法の治療群における生存期間中央値は11.5カ月で、化学療法のみの治療群では9.9カ月だった。

また、副次的評価項目およびサブグループ解析でも、一貫した有効性を示す結果が認められた。なお、necitumumabを加えた群で多く認められたグレード3以上の有害事象は、低マグネシウム血症と発疹だったという。

臨床的進歩がほとんどなかった同疾患患者の新たな治療へ期待

今回のSQUIRE試験で得られた安全性および有効性に関する詳細な結果情報は、イリノイ州シカゴで開催される米国臨床腫瘍学会年次総会で提示される予定。米イーライリリーは、この結果をもって本年末までに、米国規制当局にnecitumumabの承認申請を行う計画だという。

necitumumabは、ヒト上皮成長因子受容体(EGFR)とリガンドの結合を阻害するようにデザインされた、完全ヒトIgG1モノクローナル抗体。EGFRの発現は、病勢の進行や血管新生の誘発、アポトーシスまたはがん細胞死の阻害との相関が示されている。

ここ20年間における扁平上皮非小細胞肺がんの臨床的進歩はわずかであり、ゲムシタビンとシスプラチンによる現行の化学療法レジメンでは限界があった。necitumumabはこれに加えられることで、対象患者に有効な新規治療選択肢を提供することが可能となるとみられ、今後が期待されている。(紫音 裕)

▼外部リンク

日本イーライリリー株式会社 プレスリリース
https://www.lilly.co.jp/pressrelease/2014/

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