医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 海外 > スイス・ノバルティス 「ジレニア」がMS患者の脳容積減少を抑制したデータを発表

スイス・ノバルティス 「ジレニア」がMS患者の脳容積減少を抑制したデータを発表

読了時間:約 1分48秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2014年05月27日 PM04:00

アメリカ神経学会年次総会で新たなデータを公表

スイス・ノバルティス社は、現地時間の4月30日、第66回アメリカ神経学会年次総会において、(MS)の疾患修飾性治療薬「(R)」(一般名:フィンゴリモド)について、その治療を受けた患者に関する新たなデータを発表したと報告した。プラセボ群と比較し、多発性硬化症を罹患していない人と同等の脳容積減少率に抑えられる割合が多いことが示されている。

脳容積は、一般に加齢に伴って減少するが、MS患者ではこの脳容積減少が加速され、ほぼ3~5倍のスピードで進行、身体的機能や認知機能が悪化することが知られている。この脳容積減少の加速は、再発性MS患者では疾患早期から認められ、臨床症状が発現するより前に確認されるケースもある。


画像はwikiメディアより引用
by:Marvin 101

年間0.4%未満の患者が多数、長期的ベネフィットをもたらすことができると期待

MSに罹患していない場合、人の脳容積減少率の平均は、年齢に応じて異なるが、年間0.2~0.4%とされている。これに対し、MS患者の典型的脳容積減少率の平均は、年間0.5~1.35%程度という。

今回、アメリカ神経学会で発表された解析によると、年間脳容積減少率がMSを罹患していない人の範囲内となる、0.4%未満となった患者数は、ジレニアを投与された患者のほうが、プラセボ投与患者に比べ、それぞれ37.2%と26.7%となり、有意に多いことが確認されたという。また、この効果は、異なる年齢群間でも一貫してみられた。

同社は、再発性MS患者の疾患活動性の重要な指標となる、脳容積減少を抑制することを示した今回のデータは大きな意味を持つものとしている。近年、病変による損傷と脳容積減少は、MSの歩行における問題や精神的作業困難など症状を悪化させることが分かってきている。そのため、患者の身体的障害など長期予後に深く関連する脳容積減少を抑制することができれば、患者に大きなベネフィットをもたらすことができると考えられている。

ジレニアは、ノバルティスが田辺三菱製薬株式会社から技術導入した薬剤で、日本国内では2011年11月より多発性硬化症治療薬として販売されている。現在日本では、慢性炎症性脱髄性多発根神経炎の患者を対象とした第2相臨床試験が実施中である。(紫音 裕)

▼外部リンク

 プレスリリース
Novartis announces presentation of data at AAN showing Gilenya slowed the rate of brain volume loss in MS patients
http://www.novartis.com/newsroom/media-releases/en/

ノバルティス ファーマ株式会社 プレスリリース
http://www.novartis.co.jp/news/2014/pr20140516.html

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 海外

  • 病院外での心筋梗塞判断、あのデバイスによって実現する?
  • 長く姿勢を保ち、呼吸法を重視するヨガは、あの精神疾患に効果的?
  • ドローンが救命の一端を担う日はもうすぐ実現?
  • 週に1日「肉なし」習慣、地域ぐるみで実施した成果は?
  • エコー/マンモグラフィーに代わるかもしれない、早期乳がん検査の手法とは?