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死後画像診断、多時相CT血管造影で有用性の増加-Ann Intern Med誌

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2014年05月26日 PM06:30

新たな心血管疾患の診断発見も

ドイツ・ハンブルク大学エッペンドルフ・メディカルセンター(University Medical Center Hamburg-Eppendorf)で行われた仮想剖検()の臨床試験で、生前の臨床診断との一致が、従来の病理解剖よりも高い割合で得られることが確認された。


wikiメディアより引用 by Ralf Roletschek

さらに、心血管疾患の診断についても、仮想剖検の方が従来の病理解剖を上回る割合で一致が得られたという。多時相CT法による血管造影を行った場合は、冠動脈狭窄と非特異的な陰影欠損などの、新たな診断発見が得られることが明らかになった。

この報告は4月15日、米国内科学会雑誌「アナルズ・オブ・インターナル・メディシン」(Ann Intern Med:Annals of Internal Medicine)に掲載された。

多時相PMCT血管影像、生前診断との一致を高める

死後CT(PMCT:Postmortem Computed Tomography)を用いた仮想剖検は、従来の一般的な病理解剖の代替になり得るとされている。しかし、心血管疾患の診断に関しては、有用性が限定的になるという課題を抱えてきた。

同臨床試験(治験登録番号:NCT01541995)は、2012年4月1日から2013年3月31日に単一施設において行われ、突然死あるいは心肺蘇生後48時間以内に死亡した入院患者143名を対象としている。

診療情報から得た生前診断336症例と、仮想剖検または従来の病理解剖による診断とを比較した結果、仮想剖検との一致率は93%、従来の病理解剖は80%となったという。その内、生前診断で心血管疾患とされたのは114例であったのに対して、仮想剖検は110例、従来の病理解剖は107例の一致を示した。

また、仮想剖検により73例の新たな診断発見が得られ、その内、冠動脈狭窄32例については、多時相PMCT血管影像によって判明した。さらに、多時相PMCT血管影像により非特異的な陰影欠損が11例、発見されたという。

さらに多施設における研究の必要性

同試験の結果、多時相PMCT血管影像を行うことにより、仮想剖検の有用性が高まることが立証された。しかし、死後画像診断に協調的であり、かつ専門性を有する単一施設で行われた試験であるため、報告は、さらなる研究の必要性を指摘している。(本田 基)

▼外部リンク

Virtual Autopsy With Multiphase Postmortem Computed Tomographic Angiography Versus Traditional Medical Autopsy to Investigate Unexpected Deaths of Hospitalized Patients: A Cohort Study
http://annals.org/

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