医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > 国立がん研究センター JPHC研究で、出産回数の多い女性は歯を失うリスクが高いと報告

国立がん研究センター JPHC研究で、出産回数の多い女性は歯を失うリスクが高いと報告

読了時間:約 56秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2014年05月01日 AM06:00

日本人の生活習慣病予防に役立てるための大規模研究から

独立行政法人 国立がん研究センター がん予防・研究センターは4月16日、JPHC研究の成果として「出産回数と歯の関連について」を検討した研究結果を公開した。

同研究は「多目的コホートに基づくがん予防など健康の維持・増進に役立つエビデンスの構築に関する研究」(主任研究者 津金昌一郎 国立がん研究センターがん予防・検診研究センター長)において、全国11の保健所と国立がん研究センター、大学、研究機関等の共同研究として行われているもの。

日本各地の10万人を対象に、生活習慣の情報を集め、10年以上の長期にわたって疾病の発症に関することを追跡。生活習慣と疾病に関する大規模な疫学調査が行われている。


(この画像はイメージです)

出産回数と歯の健康に関する解析結果

今回の研究には、1,561人(うち女性812人)が参加。女性において出産回数4回以上の女性では、0または1回の女性より永久歯が3本少ないという解析結果となったという。男性では出産を子供の数に置き換えて解析したが、関連はなかったという。

女性の出産回数が歯の健康に影響する理由の一つは、妊娠中の歯科治療率の低下と判断されている。妊娠中の歯科治療が胎児に影響するという科学的根拠はなく、妊娠中は歯の疾患の予防・治療に積極的に取り組むことが必要だとしている。(木村 彰男)

▼外部リンク

独立行政法人 国立がん研究センター 2014ニュースリサーチ
http://epi.ncc.go.jp/jphc/732/

このエントリーをはてなブックマークに追加
TimeLine: ,
 

同じカテゴリーの記事 医療

  • 日本人がアフターコロナでもマスク着用を続けるのは「自分がしたいから」-阪大ほか
  • 乳児股関節脱臼の予防運動が効果的だったと判明、ライフコース疫学で-九大ほか
  • 加齢黄斑変性の前駆病変、治療法確立につながる仕組みを明らかに-東大病院ほか
  • 遺伝性不整脈のモデルマウス樹立、新たにリアノジン受容体2変異を同定-筑波大ほか
  • 小児COVID-19、罹患後症状の発生率やリスク要因を明らかに-NCGMほか