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アルコール最低単価の設定、多量飲酒者にベネフィット-The Lancet

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2014年03月04日 PM08:00

低所得・有害飲酒者の死亡率、低減

アルコールの最低単価1ユニット(10mL当たりのアルコール量8g)0.45英ポンドとする英国の政策(案)がもたらす効果について、英・シェフィールド大学のジョン・ホームズ氏(Dr John Holmes PhD)らによって評価が行われ、報告が2月10日付「(The Lancet)」電子版に掲載された。

(画像はwikiメディアより引用)

健康効果、最下層グループで最も大きく

スコットランド議会では、最低単価として定められた0.45英ポンドより安いアルコールの販売を禁止する法案が可決されたが、施行には至っていない。

一方、英国政府は同政策をイングランドとウェールズで導入するという公約を引き下げた。政策の効果を示すエビデンスが不十分、という理由からである。

ホームズ氏らの研究では政策の効果・影響について、シェフィールド・アルコール・ポリシー・モデル(SAPM:Sheffield Alcohol Policy Model)ヴァージョン2.6を用いた、所得別のアルコール摂取量と消費量、死亡率の変化予測などを通して、社会経済的要因と健康要因の評価が行われた。

SAPM予測による評価の結果、政策実施後のアルコール摂取量は全体で-1.6%(飲酒者一人当たり-11.7ユニット/年)となった。

また、「中程度飲酒者(moderate drinkers)」、「危険飲酒者(hazardous drinkers)」および「有害飲酒者(harmful drinkers)」の3カテゴリーに分類した飲酒者のうち、アルコール摂取量と消費量の低下率が最も高かったのは低所得層の「有害飲酒者(harmful drinkers)」(飲酒者一人当たりのアルコール摂取量-7.6%/年、もしくは-299.8ユニット/年、アルコール消費量-4.01英ポンド)の予測となった。

さらに、社会経済的階層別にみた若年死亡率についても、最下層グループ(単純労働または肉体労働従事者世帯。全体の41.7%)が-81.8%となり、質調整生存年(QALY:quality-adjusted life year)で87.1%増加の予測となった。(本田 基)

▼外部リンク

Effects of minimum unit pricing for alcohol on different income and socioeconomic groups: a modelling study
http://www.thelancet.com/journals/lancet/

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