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京大 ヒトiPS細胞から医療現場で使用できる量の血小板の生産を可能に

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2014年03月04日 PM07:15

自己複製が可能な巨核球を誘導

京都大学は2月14日、江藤浩之iPS細胞研究所(CiRA)教授、中村壮同研究員らの研究グループが、ヒトiPS細胞から自己複製が可能な巨核球を誘導することに成功したと発表した。この研究結果は、2月13日正午(米国東部時間)に、米国科学誌「Cell Stem Cell」で公開された。

(画像はプレスリリースより)

これまでもiPS細胞から血小板をつくることは可能だったが、輸血に必要なスケールで血小板を生産するのは困難だった。しかし、同研究では血小板を生み出す細胞である巨核球に着目。250億個の自己複製する巨核球を使用して、5日で輸血に必要な量の血小板を得ることが可能となった。これに加え、培養する装置も複雑な設備を使わずに、大量に培養することが可能となり、従来よりも大きなスケールで、医療現場で使用できる量の血小板を生産することを可能にしたという。

10年後の実用化を目指す

このシステムにより、日本人に多いHLA型のiPS細胞から血小板製剤を生産するための巨核球のストックや、ドナーが見つかりにくいHLA型や特殊な血小板型(HPA型)の患者への血小板製剤の安定供給が可能となり、実用化に向けて期待が寄せられる。

今後は同システムを用いた臨床研究を2015年から2016年に行うことを予定。最終的には、臨床試験を経て10年後の実用化を目指すとしている。(伊藤海)

▼外部リンク

京都大学 ニュースリリース
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/

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