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開発中の帯状疱疹ワクチンが第3相試験で主要評価項目を達成-英GSK

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2014年01月05日 AM06:00

50歳以上の成人を対象に帯状疱疹に対する有効性を確認

英国のグラクソ・スミスクラインplcは12月18日、開発中の帯状疱疹予防ワクチン候補HZ/suを評価する第3相有効性試験で主要評価項目が達成されたことを発表した。


この画像はイメージです

HZ/suは、帯状疱疹を引き起こすウイルス中のタンパク質であるgEをアジュバント系のAS01Bと組み合わせることで、強い免疫反応を促す新規ワクチン。今回発表されたのは、このワクチンについて、50歳以上の成人を対象に帯状疱疹に対する有効性を評価する臨床試験(ZOE-50)の結果である。

同試験は、無作為化、観察者盲検、プラセボ対照、多施設共同(北米、欧州、南米、アジア太平洋地域)第3相臨床試験であり、50歳以上の成人16,160名が参加。ワクチンは2回接種で、初回と2か月後に筋肉内注射で投与する。主要評価項目は、プラセボと比較した、帯状疱疹の発症リスク抑制におけるHZ/suの各年齢層(50~59歳、60~69歳、70~79歳、80歳以上)の全般的なワクチンの有効性(VE)だ。

他試験の新データも継続して学会等に発表する予定

今回、主要評価項目の解析から、HZ/suは50歳以上の成人において、帯状疱疹のリスクをプラセボと比較して97.2%減らしたことが示された。また、ZOE-50試験から得られた安全性データは現在解析中であり、今後数か月のうちに公表する予定としている。なお、高年齢の成人におけるHZ/suの安全性プロファイルについては、これまで第1および第2相試験でHZ/suを接種した440名以上のデータが得られており、これらの試験で最もよくみられた副反応には、接種部位における疼痛、発赤、腫脹などの局所的なもの、ならびに筋肉痛、倦怠感、頭痛などの全身性のものがあるという。

このほかにも、70歳以上の高齢者と免疫不全者を対象にHZ/suの帯状疱疹の予防効果を評価する臨床試験が現在進行中だ。これらの試験により、特定の集団に対するHZ/suの有効性、安全性、免疫原性に関する情報や、帯状疱疹でもっともよくみられる後遺症である帯状疱疹後神経痛「PHN」をはじめとする一部の後遺症の予防に対するHZ/suの効果について、さらなる情報が得られる予定としている。

なお、日本において同ワクチンは、グラクソ・スミスクライン株式会社と第一三共株式会社による50%ずつの出資により、2012年より始動しているジャパンワクチン株式会社が開発を行っている。(

▼外部リンク
グラクソ・スミスクライン株式会社 プレスリリース

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