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米CDCなど 減塩ガイドライン不信論への回答をAJH誌にて発表

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2013年10月07日 PM08:16

米医学研(IOM)発の減塩論争に対する各見解

現行の米政府ガイドラインが推奨する1日当たり食塩摂取量の妥当性を疑問視する動きに対して、米国疾病予防管理センター(CDC: The Centers for Disease Control and Prevention)と、ニューヨーク市保健精神衛生局(NYC DOHMH: The New York City Department of Health and Mental Hygiene)が、ガイドラインの維持を主張する公式見解を発表し、9月16日、アメリカン・ジャーナル・オブ・ハイパーテンション(AJH: The American Journal of Hypertension)に掲載された。

同誌には政府系の研究機関の他、カリフォルニア大学デービス校のデビッド・A・マカロン(David A. McCarron)氏など複数の代表的な研究者による賛否両論の見解が、包括的に掲載された。

(画像はWikiメディアより引用)

政府系研究機関、現行方針の継続を主張

米国医学研究所(IOM: The Institute of Medicine)は5月14日、「1日の食塩摂取5.8g(ナトリウムで2,300mg)未満、高血圧症患者などの場合は3.8g(同1,500mg)未満を推奨する現行の政府ガイドラインは、高血圧の改善効果について十分なエビデンスに基づいておらず、さらには他の有害な健康リスクを引き起こす可能性がある」という評価報告を出し、論争が続いてきた。

CDCとNYC DOHMHは、IOM報告に回答する形で、論争に対する初めての公式見解をAJH誌上で発表し、「マスメディアによって、IOMの報告内容が歪めて伝えられている」、「(米国民による)塩分の摂取量は高く、減塩効果の確証が得られている現状を鑑みれば、さらなる減塩政策が、積極的に展開されるべきである」と主張するコメントを付けた。

減塩効果の科学的根拠を問う諸見解

AJH誌は同時に、代表的な専門家の見解を、CDCとは異なる主張も含めて、包括的に掲載している。編集長のマイケル・H・アルダマン(Dr. Michael H. Alderman)氏と、共同編集長のヒレル・W・コーエン(Dr. Hillel W. Cohen)氏は誌上論説の中で、「(塩分摂取における適量範囲を定めるための)エビデンスが得られるまでは、減塩方針について、大いに慎重にとらえる必要がある」と述べている。

寄稿した専門家のうち、「報告を踏まえてガイドラインを見直すべき」との見方を示すのは、カナダ公衆衛生研究所(PHRI:The Population Health Research Institute)所長のサリム・ユスフ(Dr. Salim Yusuf)氏、カナダ・マックマスター大学臨床疫学・生物統計学部のアンドリュー・メンテ(Dr. Andrew Mente)氏、カリフォルニア大学デービス校のデビッド・A・マカロン(Dr. David A. McCarron)氏である。

また、ジョンズ・ホプキンス大学のウェルチ予防・疫学・臨床研究センター(The Welch Center for Prevention, Epidemiology, and Clinical Research)センター長のローレンス・J・アペル(Dr. Lawrence J. Appel)氏は、全米で減塩を進めるとするCDCの方針への支持を示した。(本田 基)

▼外部リンク

Oxford University Press (プレスリリース)
http://www.alphagalileo.org/

The American Journal of Hypertension
http://www.oxfordjournals.org/

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