ホルモン補充療法と認知機能の関係
米国Wake Forest大学医学部のMark A. Espeland氏らが、Women’s Health Initiative Memory Studyで示されていた、「65歳以上の女性への抱合型ウマエストロゲン(CEEs)を用いたホルモン補充療法は、認知機能低下や認知症を起こす可能性がある」という内容に対して、50~55歳の閉経直後の女性に対する研究を実施し、その結果を発表した。

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有益性もリスクもなし
今回行われたWomen’s Health Initiative Memory Study of Younger Womenでは、閉経直後の女性がCEEsを用いたホルモン補充療法を受けた際、認知機能に長期的影響が出るかどうかを調べるため、50~55歳の1326人の女性を対象に、調査を行った。
696人をホルモン補充療法群に、630人をプラセボ群に割り付け、平均7年間継続した。主要評価項目を全般的な認知機能、副次的評価項目に、言語記憶・注意力・実施機能・言語の流暢さ・作動記憶を設定し、電話で認知機能を調査した。
調査の結果、ホルモン補充療法群とプラセボ群の間で有意義な差はみられず、50~55歳の閉経直後の女性に対するホルモン補充療法には、認知機能に対する有益性もリスクないことがわかった。
この内容は、JAMA Internal Medicine誌電子版2013年6月24日に報告されている。(福田絵美子)
▼外部リンク
JAMA Internal Medicine誌
http://archinte.jamanetwork.com/