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航空機騒音は血管に損傷を与える 独研究

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2013年07月05日 PM07:13

航空機騒音は高血圧や心臓発作、脳卒中の原因に

ドイツ・マインツ大学病院の新しい研究で、航空機騒音がストレスホルモンのアドレナリンの分泌を増加させ、血管内皮機能障害を発症させることが明らかとなった。

これまでに過去の研究で、航空機騒音が高血圧や心臓発作、脳卒中と関連があることは示されていたが、これらの心血管疾患につながる正確なメカニズムは、まだ知られていなかった。

(この画像はイメージです)

睡眠中に航空機騒音を聞かせる

研究では、健康な成人75人(平均年齢26歳)の家に配線をし、睡眠中にデュッセルドルフ空港の騒音を流した。騒音の平均は60デシベルで、3つのグループに分けられた。まず、1つ目のグループは30回、2つ目のグループは60回、3つ目のグループは対象群として、騒音なしで寝てもらった。

研究チームは、被験者を赤外線カメラで撮影し、超音波機器で血管機能を調べた。そこで、騒音が、とりわけ、特定の循環機能障害を通じて、高血圧を引き起こす可能性を発見した。

一夜で血管機能が悪化

多くの被験者に喫煙者に見られるような血管内皮機能障害が生じた。研究チームを率いたトーマス・ミュンツェル博士によると、航空機騒音は、一夜にして健康な被験者の血管機能を悪化させたという。

また、航空機騒音を30回流した次の日に60回流してみた。すると、騒音を直接60回流された被験者よりも、明らかに血管機能の悪化につながった。ミュンツェル博士は、「つまり、航空機騒音に慣れることはない」と説明する。

ビタミンCがフリーラジカルを抑制

研究はまた、血管の損傷はビタミンCで処置できることを示した。騒音により血液中に増えたフリーラジカルは、血管の内壁にある内皮細胞を傷つける。ビタミンCは、そのフリーラジカルを抑えてくれるのである。

ただ、ミュンツェル博士は「ビタミンCにより航空機騒音の影響の問題を解決できるという意味ではない」と強調した。

研究結果は2日、医学誌「European Heart Journal」(オンライン版)に発表された。(太田みほ)

▼外部リンク

医学誌「European Heart Journal」
http://eurheartj.oxfordjournals.org/

マインツ大学病院のプレスリリース
http://www.unimedizin-mainz.de/presse/

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