ミネラルオイルは、便秘の解消に効果があるとされて、大人だけでなく子どもの便秘にも用いられてきました。ミネラルオイルは腸で吸収されないので、便を滑らせるというのが、メカニズム。

（画像はイメージです。）

けれども、もともと食用ではないミネラルオイルを飲むことに、不安を持つ人も増えてきて、食用の油の中にも、便秘の解消に効果的なものがあるのではないかと考えられました。

そこで、食用油の中でも「身体に良い」と定評のあるオリーブオイルとフラックスシードオイルが便秘に効果があるかどうかを調査した報告がありました。どちらも、不飽和脂肪酸を多く含むので、心臓血管系の病気のリスクを減らしたり、コレステロール値を下げたりすることで知られています。

便秘には、オリーブオイルやフラックスシードオイルの中の、オレイン酸が活躍するようです。この物質は腸で吸収されないので、ミネラルオイルと同じように、腸の内容がスムースに出やすくなるのです。

調査では、36人の便秘の人たちを3グループに分けて、ミネラルオイル、フラックスシードオイル、オリーブオイルをそれぞれ4週間飲んでもらいました。1日4mlから開始して、症状によっては多少の増減を行いました。

すると、どのグループでも同じくらいの便秘解消の効果が得られたのです。ミネラルオイルと同じような効果が得られるというのであれば、最初から身体に良いと言われているオリーブオイルや、フラックスシードオイルなら安心して試せそうですね。（唐土　ミツル）

▼外部リンク

Kidney Research and Clinical Practice ; ミネラルオイル、オリーブオイル、フラックスシードオイルの比較
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/

Currently recommended treatments of childhood constipation are not evidence based
http://adc.bmj.com/content/94/2/117.short