医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > ノバルティス、利益相反問題に関する、お詫びと処分を発表

ノバルティス、利益相反問題に関する、お詫びと処分を発表

読了時間:約 1分21秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2013年06月05日 PM01:13

5件の医師主導研究について

ファーマ株式会社(東京都港区)は、日本で2001年から2003年に開始したバルサルタンの医師主導臨床研究5件について、同社元社員の関与と研究論文が適切に開示されず、試験研究の信頼異性を揺るがしかねなかったことについての謝罪を発表した。

(画像はイメージです)

関与あり、改ざん等はなし

同社の調査によると、元社員はこれらの研究におけるデータ解析などに関わっていたが、意図的にデータの操作や改ざんはしていなかったとしている。
また、バルサルタンの医師主導臨床研究の論文に、この元社員の所属としてノバルティス社が明記されていなかった点については、不適切であったことを認めた。

プロモーション用論文の審査システムに不備

同社によると、当時は医師主導臨床研究における利益相反を明確にしたガイドラインがなく、担当者たちは製薬企業社員の関わり方に対する理解と教育が不足していた、としている。
この論文は、同社のプロモーションに引用されていたが、プロモーション資材に関する社内の審査委員会は利益相反の視点でのチェック機能をもたず、また社員の臨床研究への関与記録システムも存在しなかった。

同社はプロモーション資材の審査プロセスを厳格化し、利益相反や医師主導臨床研究等について社内教育を徹底させていくとしている。
また、今年6月から8月までの間、バルサルタン関連の後援会の自粛や関係役員の報酬の減額などを決めた。

有効性や安全性は問題無し

(製品名:ディオバン(R)錠)は、同社で製造販売しているアンジオテンシンII受容体拮抗薬であり、適応症は高血圧や心不全。

今回問題となった医師主導研究は、バルサルタンの承認取得や添付文書改訂には使用されていない。したがって、同薬の有効性や安全性には問題がないとしている。

ノバルティス問題は、論文捏造については未だ決着がおらず、さらに本社の調査結果も未発表だ。また、日本の調査報告書も現在は未公開。ノバルティス社を退社した、かつての担当者・責任者の説明もされていない。これらがどのような形で公開されるのか、注視したい。(長澤 直)

▼外部リンク

ノバルティス ファーマ株式会社プレスリリース
http://www.novartis.co.jp/news/

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • HAE急性発作の発症抑制で承認の「ベリナート皮下注用2000」薬価収載-CSLベーリング
  • アジョビのオートインジェクター発売、片頭痛発作発症抑制で在宅自己注射-大塚製薬
  • 膿疱性乾癬治療薬「スペビゴ」発売、急性症状の改善で-ベーリンガー
  • 新型コロナの経口治療薬ラゲブリオ、一般流通開始で早期治療への貢献に期待
  • 手術縫合針計数装置「ラピッドニードルカウンター107」を開発-NCGMほか