ベルリン、2013年2月13日
バイエル ヘルスケア社は同日、開発中の化合物である塩化ラジウム223の新薬承認申請(NDA:New Drug Application)が、米国食品医薬品局(FDA)により優先審査に指定されたと発表した。

(Wikiメディアより引用)
この承認申請は現在、骨転移を有する去勢抵抗性前立腺がんの適応症で審査を受けている。
FDAは、治療法の進歩が見込まれたり、適切な治療法がない領域に新たな治療法を提供したりする薬剤を優先審査に指定する。処方薬ユーザーフィー法のもと、標準的な審査期間の12か月に対し、8か月以内に新薬承認申請の審査完了を目指す。
今回の申請について
2013年1月、米国原子力規制委員会は、塩化ラジウム223の医療における使用を許可する決定を下した。この決定には、米国の医療機関が連邦規則に基づいて、塩化ラジウム223を調達および投与することができるとされている。
今回の申請は、ピボタル第3相臨床試験であるALpharadin in SYMptomatic ProstateCAncerのデータに基づき行われた。同試験において、標準的治療に塩化ラジウム223 を上乗せして投与した群(以下、塩化ラジウム223 群)では全生存期間が統計学的有意に44%延長され、プラセボ薬を上乗せして投与した群(以下、プラセボ群)と比較して死亡のリスクが30.5%減少した。(佐々木理恵)
▼外部リンク
バイエル薬品株式会社ニュースリリース
http://byl.bayer.co.jp/html/press_release/