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煙草の害は慢性疾患だけにあらず、プラーク崩壊で急死の危機も

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2012年11月30日 AM08:13
プラークの破壊は煙草の害の一つ

動脈硬化の一つに、粥状硬化というものがあります。プラーク(粥腫)といわれる組織が起こすものです。

プラークとは、動脈の内壁の細胞の死がいとある種の脂肪によって動脈の内側につく塊です。プラークは壊れやすい組織で、これが崩壊すると、潰瘍となりこの周囲に血栓ができることで血管が詰まってしまうのです。

喫煙は、この粥状硬化のリスクを高めるものとして知られています。煙草の毒素が少しずつ動脈の壁の細胞を傷つけてしまうので、粥状硬化が起こりやすくなるのです。そして、喫煙者の中には30代の若い世代の中でも、プラーク崩壊を起こして、命にかかわる動脈瘤の破裂に至る人もいるそうです。

高齢になっても、全く影響のない人は遺伝的に珍しい

50代、60代で喫煙している人の大半は、ダメージを心臓血管系に負っていると言います。スモーカーの多くが、80歳、90歳になっても好きなだけタバコを吸っている知り合いがひとりやふたりはおり、禁煙の話題になる度にその人たちのことを引き合いに出しますが、こうした例は遺伝的にニコチンに耐性のある、非常に稀なケースであると心得ておきたいものです。

喫煙は、長い時間をかけて慢性的な悪影響を及ぼすと考えている人が大半ですが、プラーク崩壊のように急性の問題が、しかも若い世代で起こってしまうこともあるのです。

まだ若いから・・・もうしばらくしたら禁煙すればいい、というのは神話に過ぎないことを理解しましょう。

▼外部リンク

Cardiovascular Research ; Mechanisms of plaque rupture
http://cardiovascres.oxfordjournals.org/

MetroNews ; Butting out the myths surrounding cigarettes
http://metronews.ca/health/454505/

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