アルツハイマー疾患初期症状
2012年7月11日ワシントン大学研究チームが「ニューイングランド医学チャンネル」に明かした研究結果によると、「アルツハイマー疾患の発病25年前にアルツハイマー症状があらわれる」という。

アルツハイマー発病と遺伝の関連
この研究は、オーストラリア、アメリカ、イギリス内の一般的な60代に発病するアルツハイマー疾患よりも、はるかに初期のアルツハイマー疾患の新種変異一つを遺伝された可能性のある128名の参与者を対象として、参与者達の脳の撮影と精神機能だけでなく、血液検査と骨髄液検査が行われた。
その結果でまず現れた変化は、アルツハイマー疾患・脳プラークの主成分の脳脊髄液が増大。これはアルツハイマー疾患症状発病予測される年齢より25年早く感知できるという。また、15年前にタウ蛋白質が脊髄液内から観察することができ、萎縮が脳の一部領域内から感知することができた。そして、発症10年前に脳の糖利用変化 と、わずかな記憶障害があわわれたという。
これと同様に、遺伝変異のない別の家族構成員を対象にした一つの研究からは、検査した腫瘍マーカー内の変化は観察されなかった。
更なる研究に期待
研究チームは、アルツハイマー疾患が遺伝と関連して、脳内の主な変化が症状発生数十年前に始まるという今回の結果が、これからの診断と治療にとても大きな助けになることだと話した。
また、今回の研究結果と現れた変化の数々が、遺伝ではなくアルツハイマー疾患を発生した人にも初期発生する主なる脳変化かもしれないが、確かではないので続けて研究を通して確認する必要があると加えた。
▼外部リンク
ニューイングランドジャーナル
http://www.nejm.org/doi/abstract/10.1056/NEJMoa