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動物から感染 毎年20億人以上 ILRIとベトナム大学の調査

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2012年07月16日 PM01:00
世界で20億人が動物から病気を感染

ロンドン研究チームは、、インフルエンザ、リフトバレー熱ウイルス感染症など、動物からくる感染症を調査していたが、1年間に13
種類のこのような病気に24億人が感染し、220万人が死亡したという事実を見出した。

ILRIとベトナム共同医学大学による調査

ILRI(イギリス動物学研究所)とベトナムの共同医学大学によるこの研究は、家畜の生産地と動物による感染症を調べ、トップ20にあたる感染症が蔓延している地域を示しだした。エチオピア、ナイジェリア、タンザニア、インドなどがトップに上がる。

研究は、まずはじめに25億の患者、270万人の死亡に関する56の動物性感染症を調査した。そして13の特に重要かつ感染力の強い感染症と、発展途上諸国の家畜に注目した。

すると、27%の発展途上国の家畜が、餌から生じたウイルスに感染していた。これは食料汚染と広域に広がる病気の原因になる。研究グループは少なくとも3分の1の動物から人への下痢を伴うような病気の感染があり、人々の健康を脅かすもっとも重大な動物性感染症の原因になるとしている。

感染力の高い菌 経路は?

動物による多くの感染者と死亡者は発展途上諸国に多いが、特に強い感染力を持つ菌や薬剤耐性を持つ菌などは、欧米などでも定着し増殖している。また、増加する動物性食品の輸入などにより、この問題をさらに大きくしている。菌が強い感染力を持つことにより、イギリスを代表とするヨーロッパ諸国、ブラジル、東南アジアも飛び火し、温床地帯になりつつあるのだ。

さらに研究は、発展途上諸国に爆発的な蔓延をもたらす動物性感染症についても行なわれた。そのような病気の中には、マルタ熱、あるいは地中海熱とも呼ばれるブルセラ症がある。

これは人が殺菌済みでない牛乳や、感染した動物の肉を食べたときにかかるもので、伝染力が高い。研究チームによると発展途上諸国では、家畜約8頭に対し1頭の割合でこのブルセラ症に感染している。

鳥・豚インフルエンザの温床にも

また、研究では突発的に流行する動物性感染症にも目を向けている。炭疽(たんそ)症、リフトバレー熱ウイルス感染症、また比較的まれに発生する動物感染症鳥インフルエンザなどが研究対象だ。まれではあるがエイズ、H1N1豚インフルエンザなども世界的に感染する可能性がある。

動物性感染症は野生動物、ペットの両方から感染するのだが、多くの人の感染症は豚、鳥、牛、ヤギ、羊、らくだなど世界における240億の家畜から感染する。

国際食料政策研究所(IFPRL)による、栄養と健康の農業のためのCGIR研究プログラムの主任ジョン・クダーモット氏によると、発展途上国の家畜として最も多いのが鳥と豚であり、インフルエンザをはやらせる可能性が高い。歴史的に見ても、密集した場所での豚や鳥はインフルエンザを発生させて、重大な事例に至ることが多く、特に中小の畜産施設では家畜が密集し、病原菌を仲介させ、増大させている。

▼外部リンク


http://www.hsph.edu.vn/en/node/489

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