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新視点の企画をはじめます

2015年4月1日

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2015年1月、厚生労働省が「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」の発表を行ないました。報道で目にされている方も多いと存じますが、10年後の2025年には軽度認知障害(MCI)も含む認知症患者は約700万人、なんと全高齢者の約5人に1人にも達すると推計されています。在宅医療や病診、診診、医介連携が国家戦略としてより強制力を持って推進されていく中、すなわち認知症ケアの充実も同時に求められているとも言えるでしょう。

しかしいま医療界の前に横たわる問題は、かつてないほど積み上がり複雑に絡み合っています。劇的な増加が確定している医療費への財政的な対策が最優先され、介護従事者、医療従事者の圧倒的な人手不足や偏在、労働条件の改善は道半ばのまま。また都市と地方で求められる診療体制のかたちも違う中、横断的な仕組みの成功例が生まれにくく、結局はそれぞれの臨床現場で個別に模索しているというのが現実です。もはや医療者たちのプロの矜持だけに期待するフェーズではなく、医療関係者以外の知見や経験も取り入れ、社会全体であたることが求められているのではないでしょうか。

医心では2015年より、そういった視点を持った医療関係者以外の人たちの新しいサービス、挑戦にも注目していきたいと思います。
第一弾として、今年夏にも一般向け販売が予定されているソフトバンクのコミュニケーションロボット『Pepper』を介護分野へ応用するアプリ「ニンニンPepper」を発表し、コンテストで最優秀賞を受賞した「プロジェクトチーム・ディメンティア」の方々に独占密着、実用化までの活動を追う企画をスタートいたします。

(参考)Pepper App Challenge 2015
(参考)「認認介護」時代に光る、人形ロボットの可能性[日経ビジネスオンライン]
(参考)プロジェクトチーム・ディメンティアのサイト「ニンニンPepper」

実際に臨床現場、介護施設の現場で使えるものを目指すという「ニンニンPepper」。そのためには、単なるアプリの開発過程で求められるもの以上に厳しい要件が課されるはずです。医心としてはそのプロセスを追うことで、この先端的事例を社会課題に対するアプローチの知見として共有できればと考えています。

今企画のスタートにあたり、ソフトバンクモバイルの首席エヴァンジェリスト、中山五輪男氏にも期待のコメントをいただきました。

今年一般発売が予定されているパーソナルロボットの『Pepper』。
一般家庭のみならず、今後は様々なビジネス分野においてPepperの多角的な利活用が期待されている。特に要望が多いのが介護分野だ。人間がお互い同士に介護し合う「認認介護」の世界は、今後人間とロボットが介護し合う時代へと移り変わっていくかもしれない。
先日東京都内で開催されたPepperアプリコンテンストにおいては、Pepperを認知症のサポートロボットに変える「ニンニンPepper」がグランプリを受賞したことからも、この分野における人々の興味の高さが伺える。
これから始まるロボットと人間との共存、さらにはロボットと人工知能との融合は、私達のライフスタイルやビジネススタイルをどう変化させていくのだろうか。ロボットと人工知能の世界レベルでの平和利用に大きく期待している。

ソフトバンクモバイル 首席エヴァンジェリスト
中山 五輪男

不定期ですが、メンバーのご協力を得て随時レポートをお届けする予定です。ご期待ください。