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お薬手帳の本来の意義って?

2014年5月29日

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診療報酬制度が4月から一部変更されましたが、保険薬局での仕事にも大きく変化していることがあります。それはお薬手帳の内容確認による薬剤服用歴管理の充実です。

また6月の薬事法・薬剤師法の改正にて処方薬に関しては、薬局勤務でも病院勤務でも患者さんに対し薬学的知見に基づく指導を行う義務が明記されました。

今回の改正に対応するため、多くの薬局では手帳を持ってこられなかった患者さんに新しく手帳を発行する機会が増えています。しかし手帳の意義・必要性についての説明が不足しているようで、患者さんによっては「家に手帳がいっぱいあるからもう要らない」「シールだけ下さい」という方も増えてきました。

医薬品の適正使用のための薬剤交付に必要な情報の不足を補い、医療機関・患者・薬局の円滑なコミュニケーションツールとして活用されるべきお薬手帳が、本来のあるべき姿から制度に見合ったシールをはる行為という型式に変化してきてしまったようですね。

第一回「お薬手帳」(医薬経済社 コラム)

お薬手帳に関しては、そもそも患者さんが携帯することを望んでいるのか?というご指摘も頂いています。そういった意見にしっかり向き合うためには薬剤師自らが常に携帯し、カウンターでもマイ手帳は胸のポケットに入れてあるように心がけるようにしてみてはどうでしょうか?

「自分はこういう使い方をしています」「こんな工夫も出来ますよ」という一言は、年間8億枚の処方箋の枚数分だけ伝えるチャンスがあるのです。

photo by Chelmin Lim

水八寿裕
ふくろうメディカル代表
薬剤師
東京理科大学薬学部
臨床准教授
プロフィール
1968年福島県郡山市生まれ。
高校卒業後家庭の事情等で医学部を目指すも学力不足により進学を断念。2浪の末1990年東京理科大学薬学部に入学。4年次に就活を試みるもバブル崩壊の影響で就活をストップし大学院へ進学(研究室に居残りという表現が正しい)。
なんとなく有機科学の薬学研究科修士修了。バブル崩壊の影響は2年後も続いており、渋い有機化学(当時はバイオ系が流行)専攻では製薬会社研究所の就職口が見つからずMRで就活すると一発で内定。武田薬品工業(株)にて10年MRとして勤務 その後薬剤師(薬局・大学病院・診療所)人材会社を経て現職。
*ふくろうメディカル:個人事業で医療関連の著作・研修資料作成などを行っています。