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医療における「備えあれば憂いなし」とは

2013年8月29日

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はじめまして、私は看護師をしております賢見卓也(けんみたくや)といいます。

1999年に兵庫県立看護大学(現在は、兵庫県立大学看護学部)を卒業し、東京女子医大病院の集中治療室と脳神経外科病棟で7年間勤務しました。その後、日本大学大学院グローバルビジネス研究科で新たな医療の財源としての生命保険の可能性について2年間研究しました。

2007年から東京都墨田区にある在宅ホスピスを行う医療機関パリアンで看護師として勤務する傍ら、ベンチャー企業として株式会社トロップスを設立しました。この会社では、大手損保会社とがん保険の現物給付(お金ではなく、病気のときに役立つモノやサービスを提供すること)に関する商品開発を行っています。

2011年からは、がん患者さんの経済的な問題解決方法を模索するため、医療従事者・弁護士・税理士・ファイナンシャルプランナー・生命保険担当者などファイナンスや法律に関する専門家と研究会を行ってきました。その活動の結果として、2013年6月にがん患者さんのお金に関する制度を検索するウェブサイト「がん制度ドック」 をオープンし、NPO法人がんと暮らしを考える会として研究会から新たな活動を開始するにいたっています。

結果として様々なことに取り組んでおりますが、一貫しているところは「備えあれば憂いなし」を実現すること。方法としては「申請主義」という社会の仕組みの改善を図るところから得られるものがあるということです。申請主義については後日お伝えしたいと思います。

「備えあれば憂いなし」という言葉に関しては、日本人には馴染みの深い言葉だと思います。さらに、イソップ童話の「アリとキリギリス」でも、アリのように勤勉に働き、冬に備えるという教訓を教えられてきたのではないでしょうか。

しかし実際は、特に医療の分野に関しては違っていると感じています。
高校生のときの私の体験では、家族ががんに罹患した際には本人も家族も「憂いばかり」という状況でした。そのため、1995年当時は男性看護師という存在は珍しいどころか、ほとんどの病院で必要とされていない存在でしたが、あえて看護師の道を目指すことにしました。なぜなら、病気の治療を目標とした医療への取組みではなく、人生や生活を支える医療への取組みを優先課題と考えたからです。

こうして勇み足で看護師の道を歩みはじめました。生意気ざかりの20代を過ごしましたが、在宅ホスピスで多くの末期がん患者さんに気づかされながら現在に至っています。というのも、限りある時間の中で「日常」というものの価値をもっとも感じている方々だからです。亡くなった方々が看護師に託してくれた経験を、いかに的確に必要としている方々に伝えるか、これが申請主義を解決する糸口にならないかと考えている今日この頃です。

今後ともよろしくお願いいたします。

賢見 卓也
看護師
プロフィール
兵庫県立看護大学卒業。日本大学大学院グローバルビジネス研究科卒業。看護師。MBA。 訪問看護パリアン 在宅ホスピス看護師。株式会社トロップス 代表取締役。NPO法人がんと暮らしを考える会 理事長。

医療法人社団パリアン http://www.pallium.co.jp/
株式会社トロップス http://www.troppus.co.jp/
NPO法人がんと暮らしを考える会 http://www.gankura.org/